一般社団法人日本RV協会(所在地:神奈川県横浜市、会長:降旗 貴史)は、キャンピングカーを所有しているユーザー、またはキャンピングカーに興味を持っている人に、「キャンピングカーと家族構成」についてアンケートを行いました。
キャンピングカーで楽しむくるま旅は、家族との関係にどのような影響を与えるのか、また、家族の誰と出掛けることが多いかなど、全18問に渡って調査を行いました。レポートではユーザーの一家での具体的な旅の自由回答も紹介しており、キャンピングカーを持っていない人も、購入前に参考にできる内容となっています。
日本RV協会URL:https://www.jrva.com/
当アンケート内では、2人家族世帯が約半数
「キャンピングカーを所有していますか?」という質問に対して、「はい」と答えた人は81.7%でした(図表1)。
また、家族構成について質問したところ、約半数の46.4%の人が2人家族世帯という結果になりました(図表2)。
「家族」と聞けば、父と母と子供が2人~3人、というイメージがある人もいると思いますが、時代とともに家族という概念も変化しています。
複数人での観光地旅行が人気か
キャンピングカーで一緒にくるま旅に出掛ける人を調査したところ「妻または夫」と回答した人の割合は58.5%(図表3)。夫婦2人で、ゆったりと旅を楽しむ人が多い傾向にあることが伺えます。
次に、家族はもちろん、複数人で楽しむくるま旅の目的について見てみましょう(図表4)。
最も多かったのが観光地旅行で31.8%。次いで人気なのが温泉旅行で23.8%という結果になりました。紅葉を楽しんだり寺社仏閣巡りをしたり、日常の疲れを癒す温泉に浸かったりと、いずれもくるま旅ではポピュラーな楽しみ方と言えそうです。
3番目に多かったのが15.9%の「オートキャンプ(キャンプ)」という回答。オートキャンプ場には、外部電源を使用できる施設が多くあります。サブバッテリーの電力の消耗を気にする必要がないため、キャンピングカーユーザーにとっては心強いところです。
また、「趣味を楽しむ」「その他」と答えたユーザー計14.0%の、その具体的な内容を自由回答で見てみましょう。
「季節に応じたアウトドア、夏は海、湖、川、春秋はキャンプ、冬はスキーに使用。」(自由回答)
「釣場の近くに停めたキャンピングカーを活動拠点にして魚が活動的になる夕方と朝方を狙った海釣りを楽しんでいる。」(自由回答)
「風景写真の撮影。ダムカードの収集。道の駅の訪問記念スタンプの収集。神社仏閣の御朱印収集。遠くにいる孫に会いに行く。くるま旅のサイトの記事ネタ収集。色々な人との出会いを期待して。」(自由回答)
「コンサート」(自由回答)
一般的な車両に比べて、釣り竿などの長尺物や撮影機材などを積みやすく、かつ複数人で乗車しても快適に過ごせるのは、キャンピングカーならではのアドバンテージと言えます。好きなアーティストのコンサートに出掛けるためにキャンピングカーを活用しているという人も見られ、中々興味深いところです。
くるま旅は家族や身近な人との親睦を深めるチャンス!?
実際のところ、家族間の関係に、キャンピングカーはどう影響するのでしょうか。先述の図表3「キャンピングカーで、誰と旅に行くことが多いですか?」という質問に対する回答を元に、それぞれもう一歩踏み込んだ調査を行いました。
夫婦で旅に出ることが多いユーザー(58.5%)に、「夫婦間の会話が増えたと思いますか?」と質問したところ、多くの人が「はい」と回答しています(図表5)。
また、子供や孫とくるま旅を楽しむことの多いユーザー(計24.5%)にも「子供、孫との会話が増えたと思いますか?」と聞いてみました。結果は「はい」と答えた人が約8割に及んでいます(図表6)。旅先での景色や楽しみ、安らぎを共有することで、家族間、親戚間の絆も深まり、会話も増えていくのでしょう。
そのほか、図表3で「子供」「孫」と答えた人(計24.5%)に、さらに「キャンピングカーで、いつまで一緒に出かけたいですか?もしくは出かけましたか?」と尋ねてみました。その結果、約6割が「社会人になっても」と回答しています(図表7)。
子供を大切に思う親の気持ち、孫を可愛がる祖父母の心情が強く伺えますね。キャンピングカーを持っていない人は、小さな子供が大きくなったときのことも考慮して、サイズ感に余裕のあるキャンピングカーを選んでみてはいかがでしょうか。
また、図表3で「友人」「恋人」と答えた人の割合は、合わせて3.5%。その中で、友人または恋人間においても、会話が増えたと思う人の割合は、ここでも多い結果に (図表8)。キャンピングカーは家族だけでなく、身近な人との親睦を深めることにも大いに役立っていると言えます。
同居家族がいる中で1人旅を楽しみたい人も
図表3「キャンピングカーで、誰と旅に行くことが多いですか?」との質問に対して、「妻または夫」、「子供」に次いで多かったのが「自分1人」(10.0%)という回答です。
1人旅の目的としては、「趣味を楽しむ」、「温泉旅行」、「観光地旅行」などが人気でした(図表9)。さらに、「趣味を楽しむ」または「その他」と回答した人(計29.1%)に、自由回答でその詳細を聞いてみました。
「今は、日本百名城・続百名城 巡りがメイン。再度ゆっくり日本一周。」(自由回答)
「絶景写真撮影 どん詰まりまで行ってみる 良い景色の中でゆったりする 日本を一周する」(自由回答)
「古代史に興味があります。古事記ゆかりの神社、奈良時代までの旧跡巡りなどです。」(自由回答)
「アマチュア無線」(自由回答)
本格的な趣味を楽しむ人、マニアックなものが好きな人が、キャンピングカーで心ゆくまで1人の時間を満喫している様子が目に浮かびますね。
同じく図表3で「自分1人」と回答した方に「同居家族はいますか?」と聞いたところ、「いる」と答えた人が多い結果となりました(図表10)。同居家族がいても1人旅に出る理由として、「自由気ままに旅がしたいから」と答えた人が約半数(図表11)。次いで「家族と予定が合わないから」との回答が約4割。たまには1人でふらっと旅に出るのも、乙なものかもしれませんね。
また、「その他」と答えた人の自由回答も見てみましょう。
「取材」(自由回答)
キャンピングカーは、レジャーとしてだけでなく、仕事にも使えるという側面があります。特に移動が多い仕事をしている人にとっては、宿泊費を浮かせることができるため、このメリットは見逃せないところです。
くるま旅で家族との絆を深めよう!
キャンピングカーと家族構成、家族間の関係が分かったところで、今度はユーザーではない人にもフォーカスしていきましょう。図表1の未購入の人(18.3%)に「キャンピングカーを購入したいと思いますか?」と聞いたところ、「はい」という回答が多く寄せられました(図表12)。
さらにその中で「キャンピングカーを購入したら、誰と旅に行きますか?」という質問に対しては「妻または夫」と回答した人が多く見られました(図表13)。ここでもやはり、夫婦水入らずの旅をしたいと思う人が見受けられます。
また、未購入の人の家族の中で、キャンピングカーに興味を持っているのは「夫」が約半数、2番目に多いのが家族全員という結果になりました(図表14)。家族のうちの誰かではなく、一家全員が興味を持っている家庭では、近く購入を本格的に検討しているところもあるのではないでしょうか。
未購入の人に向けて「一番乗りたいキャンピングカーのタイプはなんですか?」という質問もしてみました。結果は「バンコン」、「キャブコン」が多く、両者ともいずれも約3割(図表15)でした。
1BOXベースのバンコンや、いかにもキャンピングカーといったビジュアルのキャブコンなど、居住部分をよりゆったり使えるモデルが注目を集めていることと考えられます。キャンピングカーショーや商談会などは、定期的に全国各地で行われているため、足を運んでみるのもいいかも知れません。
最後に、「キャンピングカーでの旅で、家族との絆が深まると思いますか?」という質問もしてみました。結果は、93.3%の人が「思う」と回答(図表16)。快適なくるま旅を通して一家団欒のひとときを楽しむことで、家族というものの大切さを再認識する。キャンピングカーの数あるメリットの中でも最大のものかもしれません。
■調査概要
調査地域:全国
調査対象:日本RV協会ホームページ閲覧者
調査方法:Webアンケート
調査時期:2020年8月18日(火)~9月17日(木)